坂本龍一(Ryuichi Sakamoto)が主に参加した全アルバム中、名盤としてリストされたポイントに基づく客観的ランキングを紹介します(ランクの詳細)。
坂本龍一は YMO などさまざまなグループやコラボ、映画音楽などで活躍していますが、「世界のサカモト」と言われるほど世界的に評価されているのはどの作品なのでしょうか。英語圏でのランキングのため、日本で評価の高い人気作とは違ったラインナップとなっていることをご了承ください。
6位:『千のナイフ』
1978年にリリースされた1stソロアルバム。
独創的な電子音楽で、「energy flow」とかの万人受けするピアノ曲などしか知らない人が聴いたら驚くかもしれません。
最初から名曲。
私は中学生の時にブックオフで本作が300円くらいで売られているのを見つけ、高名な音楽家なのに変なジャケットだな、くらいの感覚で買ってみたら、イメージと違って度肝を抜かされた思い出のある作品です。
5位:『async』
2017年リリースのソロ名義のアルバム。
非同期的な音楽をテーマとしています。決して聴きやすいポップなアルバムではありませんが、イギリスの『Fact』誌で「The 50 Best Albums of 2017」の 1 位に選ばれた名盤です。
この曲から始まります。
4位:YMO『イエロー・マジック・オーケストラ』
1978年に細野晴臣、高橋幸宏とともに制作されたイエロー・マジック・オーケストラ(YMO; Yellow Magic Orchestra)のデビューアルバム。
「外人から見た、誤解された東洋イメージ」をテーマとしています。
「東風」(Tong Poo)は坂本龍一作曲です。
3位:『Vrioon』
2002年に Alva Noto & Ryuichi Sakamoto 名義でリリースされたアルバム。
コラボしている Alva Noto(アルヴァ・ノト)はドイツのエレクトロニカのミュージシャンです。
ピアノと電子音が心地よいアンビエントの名盤。
こんな曲のアルバムです。
2位:YMO『テクノデリック』
1981年にリリースされたYMOの5枚目のアルバム。
シングルカットされた「体操」は坂本龍一が制作した楽曲です。
1位:YMO『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』
1979年にリリースされ大ヒットした YMO のセカンドアルバム。
代表曲の1つである「テクノポリス」は坂本龍一作曲です。
「ビハインド・ザ・マスク」も坂本龍一を中心に作曲された評価の高い曲で、マイケル・ジャクソンやエリック・クラプトンにもカバーされています。
番外:『1996』
今回のランキングは Best Ever Albums に基づいていますが、米国の Rate Your Music というサイトにおける「史上最高の日本の音楽アルバム」では、アルバム『1996』が 21 位にランクインしており、坂本龍一のベストアルバムに挙げられています。
『1996』は、ラストエンペラーや「Merry Christmas Mr. Lawrence」などの映画サウンドトラック曲や他のアルバムで発表された曲のリアレンジが多く収録され、ベストアルバム的な選曲となっている作品です。
名曲ランキング
今回のアルバムランキングでは、坂本龍一の最も有名な曲が入らなかったため、海外で評価の高い曲のランキングも以下に掲載しておきます。
1. Merry Christmas, Mr. Lawrence(映画サントラ)
2. Behind The Mask(YMO のソリッド・ステイト・サヴァイヴァー)
3. Technopolis(YMO のソリッド・ステイト・サヴァイヴァー)
4. CASTALIA(YMO のソリッド・ステイト・サヴァイヴァー)
4. Forbidden Colours(映画サントラ)
6. 東風(YMO の 1st)
7. 千のナイフ(同名アルバム)
1位の曲は、私も一番好きな楽曲です。どちらも素晴らしいので、前記の『1996』のバージョンと聴き比べてみてください。
坂本龍一本人、デヴィッド・ボウイ、ビートたけしが共演している大島渚監督の映画『戦場のメリークリスマス』も必見です。
以下は映画サントラのアルバムです。
映画は Amazon Prime Video などで観ることができます。
最後に、ここまでは世界的に評価される Ryuichi Sakamoto の作品を紹介しましたが、多くの日本人がイメージする坂本龍一は、アホアホマン、ではなく、きれいなメロディのピアノを弾く人という印象でしょう。
このような期待を裏切らない、最もお勧めの作品は、2020年に行われたピアノソロコンサートのライブアルバムです。こちらもベストアルバムのような選曲であり、非常にお勧めです。