ラップ/ヒップホップ史上最高の名盤ランキング TOP 10

これまでに発表された全アルバムのうち、現時点で世界的に最も評価されている名盤とは? 海外サイトで音楽誌やリスナーにより名盤として挙げられたポイントが最も高かったラップ/HIPHOPのアルバムの上位 10 作品をご紹介します(ランキングの詳細はこちら)。

ラップ/ヒップホップは他の分野と比べ歴史が浅く、時代の影響を受けやすいジャンルではありますが、時代を超えて高く評価される名盤も確かに存在しています。

1位:『My Beautiful Dark Twisted Fantasy(マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー)』Kanye West(カニエ・ウェスト)

2010年発表。何かと物議を醸すことの多いカニエ・ウェストですが、音楽の才能は本物です。グラミー賞や音楽誌でも大絶賛を受けたこのアルバムが、史上最も高い評価を受けているヒップホップ・アルバムとなっています。ジャンルを問わず支持されており、全ジャンルでも56位にランクインしています(オールタイム・全ジャンルのランキングはこちら)。

2位:『To Pimp A Butterfly(トゥ・ピンプ・ア・バタフライ)』Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)

2015年発表。近年最も高い評価を受けているヒップホップ・アーティストであるケンドリック・ラマーのメジャー 2 作目です。犯罪が多い都市として有名なコンプトン出身ですが悪(ワル)ではなく善良な市民であるラマーの葛藤と姿勢は、人種を超えて広い共感を得ています。このアーティストについてはこちらの記事で名盤トップ3とともに曲などを紹介しています。

本作は、グラミー賞で史上2番目に多い11部門にノミネートされるなど、前作を超える高い評価を受けています。発表から間もないにもかかわらずオールタイム・全ジャンルのランキングで76位に位置しており、これから順位を上げていく可能性もあります。音楽と社会に対する真摯な姿勢はオバマ元大統領も注目するほどであり、今後も活躍が期待されます。

3位:『Good Kid, M.A.A.D City(グッド・キッド、マッド・シティー)』Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)

2012年発表。ケンドリック・ラマーのメジャー・ファースト・アルバムです(全体78位)。初期から高い完成度を誇っており、エミネムにゴースト・ライターの存在を疑われたほど。ドクター・ドレーが参加している曲もありますが、それが目立たないほど全体のクオリティが高く、アルバムを通してストーリーがあり、奥が深いシリアスな作品です。

4位:『Illmatic(イルマティック)』Nas(ナズ)

1994年発表。昔からイーストコーストを代表する名盤として名高いこのアルバムが4位(全体87位)となっています。

5位:『Enter The Wu-tang (36 Chambers)(燃えよウータン)』Wu-Tang Clan(ウータン・クラン)

1993年に発表され、イーストコーストを代表する名盤の1つ。革新的なデビュー作であり、名曲揃い。全体では120位にランクインしています。

6位:『Paul’s Boutique(ポールズ・ブティック)』Beastie Boys(ビースティ・ボーイズ)

1989年に発表されたセカンド・アルバム(全体168位)。白人として最初にヒップホップを流行らせた『Licensed To Ill』(全体373位)が有名ですが、こちらの方が実は名盤として音楽ファンからより高い評価を受けているようです。

7位:『The Marshall Mathers LP(ザ・マーシャル・マザーズLP)』Eminem(エミネム)

2000年に発表され、世界的な話題となって大ヒットした作品(全体173位)。当初はキワモノ扱いされ好き嫌いが別れていましたが、韻を踏むのが上手く、今では多くのアーティストがその圧倒的な実力を認めています。「Stan」や「The Way I am」、「The Real Slim Shady」などの曲を聴くと、高いスキルやセンス、リアルな感情の乗せ方に感服します。

8位:『Low End Theory(ロウ・エンド・セオリー)』A Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)

1991年発表のニュースクールを代表する名盤(全体188位)。ヒップホップはマッチョな不良達の音楽という概念を打ち壊しました。

9位:『It Takes A Nation Of Millions To Hold Us Back(パブリック・エナミーII)』Public Enemy(パブリック・エナミー)

1988年発表の2作目(全体199位)。ローリング・ストーン誌では歴代最も高い評価を受けているヒップホップ・アルバムです(2003年時点)。

10位:『College Dropout(ザ・カレッジ・ドロップアウト)』Kanye West(カニエ・ウェスト)

2004年発表の作品(全体224位)。プロデューサーとして名声を得てから発表されたソロ・デビュー作です。


以上がトップ 10 です。ランキングのポイント集計方法により、ヒップホップ誌やヒップホップ通が選んだ他の名盤リストとは違う内容になっています。このランキングでは、歴史的な重要性よりも、いま聴いて素晴らしいと思える人が多いかどうかが反映されているように感じます。「あの作品が入っていない」と思った方は、データ元のサイト「Best Ever Albums」(英語)で確認してみてください。

ちなみに、The Notorious B.I.G.の『Ready To Die』は全体で267位、OutKastの『Aquemini』は同326位、Dr. Dreの『The Chronic』は同361位、Jay-Zの『The Blueprint』は同396位、N.W.Aの『Straight Outta Compton』は同432位、De La Soulの『3 Feet High And Rising』は同465位、2Pacの『All Eyez On Me』は同564位、Snoop Doggの『Doggystyle』は同598位でした。

なお、日本人アーティストのヒップホップ・アルバムにも、実は世界的に高く評価されている名盤があります。詳しくは、「海外で評価の高い日本のアーティストの名盤ランキング TOP10」をご覧ください。

また、ラップ・ロックはランキングから除外しましたが、以下に番外編として紹介します。

 

番外編:

ロックのカテゴリで語られることが多いためランキングから除外しましたが、以下 2 つもラップの名盤です。

『Rage Against the Machine』Rage Against the Machine(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)

4位相当(全体94位)。ラップ・メタルが流行するずっと前の1992年に発表された、シリアスで完成度の高い作品です。

『Blood Sugar Sex Magik(ブラッド・シュガー・セックス・マジック)』Red Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)

5位相当(全体110位)。リック・ルービンがプロデュースを手掛け、1991年に発表された名盤です。ファンク色が強く、シンプルでカッコいい演奏を聴くことができます。最近のレッチリしか知らない人には是非聴いてほしい作品です。

 

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